春財布と秋財布は、どっちがいいんですか?借金があるんですが…
借金がある時は、春財布より、秋財布の方がいい…という話があるようですが、結論から書きますと、それについては、特に、強い根拠があるわけではありません。
以下に、それぞれ、どういう理由で、縁起がいい、縁起が悪い、と言われるようになったのか、その経緯をまとめました。
もともと、春財布も秋財布も、言霊(ことだま)をもとにした語呂合わせ的な風水です。
なので、以下を読んでみて、春に買った方がいいのか、秋に買った方がいいのか、あなたにとってピンと来た方の時期を採用してもらうのがいいんじゃないかと思います。
言霊(ことだま)や、語呂合わせ的な風水は、それを聞いて「いいね」と思えるのか、「気にしなくていいや」と思うのか「あなたがどう感じるか」が、意外に重要です。
医学的には、効果がない薬でも、本物の薬と思って飲むと、効くことがあることを「プラシーボ効果」と言いますが、語呂合せ風水も、それと似た一面があります。
それでは、まずは「秋財布がダメ」と言われるようになった経緯からみていきましょう。
秋財布がダメと言われる理由
春財布は、お金がパンパンに「張る財布」なので縁起がいいけれど、秋財布は「空き財布」に通じるので、縁起が悪くてダメだ…という話は、聞いたことがあるでしょうか。
この謂れ(いわれ)の出どころを探っていくと…
秋財布に春袋
という諺(ことわざ)に、たどり着きます。
この諺の意味は、1914年発行の「大日本國語辭典」によれば…
秋は財布を繕わず、春は袋を縫うべし。
秋は「空き」に通ずれば忌み、春は張るに通ずれば祝ふ。
※大日本國語辭典より引用
となっています。
つまり、
秋は、空きに通ずるので忌み、春は張るに通ずるので祝おう
ということで…
「春は 張る で縁起がいいけど、秋は、空き なので、縁起が悪い」というのと、同じ語呂合わせになっています。
この諺は、江戸時代の国語辞典である「俚言集覧」(りげんしゅうらん)にも載っているので、すでに、その頃から「秋財布はダメだけど、春は、張るだから縁起がいい」という風潮があったと考えられます。
秋財布は「実り財布」なので縁起がいい
一方、これに対して…
秋は、お米が実る時期で、収穫の季節だから、「実り財布」に通じて金運がアップする!
という情報を発信し始めたのが、Drコパこと、小林祥晃(こばやし さちあき)さんです。
コパさんによれば、秋に買う財布は「飽きる財布」だからやめた方がいいよ…、と、一般の人には広めながら、お金持ち達は、内緒で、秋に財布を買っていたそうです。
お米の収穫で、生計を立てていた時代には、1年の収入は、秋にまとめて入って来ます。
言わば、その年の「新しいお金」が、秋に入って来る…というわけですね。
「新しいお金は、新しい財布に入れた方が、金運が上がる!」と考えて、お金持ち達が実践していたのが、秋に財布を買う「実り財布風水」です。
お米は、日本人とは、切っても切れない食べ物ですし、たわわに実った稲穂や、実りの秋に魅力を感じるなら、そのイメージで、秋財布を買ってみるのもおすすめです。
秋財布を買うのは、いつから?
小林祥晃さんの書籍「Dr.コパの金運&宝くじ風水」によれば、秋に買う財布には…
- 長月財布 と
- 実り財布
があり、買う時期については、以下のように掲載されています。
9月に買う財布を「長ツキ財布」、10月〜11月頃に買う財布を「実り財布」と呼び、この時期に買えば、お金でパンパンに貼ったり、長くツキが続いたり、実ったりするほど貯まるといいます。
※Dr.コパの金運&宝くじ風水 より引用
長月財布を買う時期
9月を旧暦で「長月」と呼ぶことから、この時期に、財布を買うと…
長くツキが続くパワーのある財布になる
としているのが長月財布です。
コパさんによれば、「9月に買う財布は、長月財布になる」とのことです。
実り財布を買う時期
実り財布を買う時期は、お彼岸の時期から、10月を過ぎ、11月末の物部神社の鎮魂祭のあたりまでです。
9月の秋分の日あたりから、実り財布を買う時期になるので、9月中に買えば、長月財布でもあり、実り財布でもある…というイメージで購入することも出来ます。
秋財布の使い始め2023
秋財布を使い始める日は、寅の日、巳の日、一粒万倍日など、金運を上げてくれる日がおすすめです。
秋財布を使い始める開運日を調べるなら、以下のページに、寅の日や一粒万倍日をはじめ、いろいろな開運日を掲載したカレンダーがありますので、こちらをお使い下さい。
また、どうせ、秋財布を使い始めるなら、単なる開運日じゃなく、吉日がダブルで重なるくらいの開運日にしたい場合、
2023年は、9月30日の土曜日が、一粒万倍日と大安が重なるダブル開運日になっています。
また、11月4日の土曜日は、寅の日と大安が重なるダブル開運日です。
2023年は、10月23日の月曜日も、寅の日と大安が重なる日なのですが、残念ながら、こちらは、不成就日と重なってしまっています。
さらに、10月17日の火曜日は、日本の暦上、最上の吉日とされる天赦日と大安が重なる日になっています。
一粒万倍日を重視したい場合には、以下に、不成就日との重なり具合もわかる「2024年の一粒万倍日 一覧表」がありますので、こちらをご参照下さい。
春財布は借金があるとダメなの?
さらに、最近では、春に買う財布は、基本的には、開運パワーがあって、金運も上げてくれるのだけれど、カードローンや、住宅ローンなど、借金がある人は、春財布はダメ、という話も出て来ています。
この話が出てくるのが、札幌の税理士、 八島依子さんが書いた「お金に愛される人は、美しい財布を使っている 」という書籍です。
また、『春財布』とは逆の『秋財布』という言葉もあります。実は春財布があてはまらない場合があるというのです。それは、「借金がある人」と「金運がよくない人」。これにあてはまる人は、秋に財布を替えるのが最適と言われています。
※お金に愛される人は、美しい財布を使っている より引用
「借金がある人、金運が良くない人は、春財布より秋財布の方が最適」とは書いてはありますが、その根拠については触れられていません。
また、ネットで調べると、陰陽五行の五行で言うと「火の気」である借金は、「水の気」である春財布を買っても、鎮火できない…というような記述もあるようですが、こちらも、その根拠が、よくかりませんでした。
そもそも、陰陽五行と季節の関係は、以下の図のようになっています。
五行の木火土金水で言うと、春は木の気、夏は火の気、秋は金の気、冬は水の気、そして、季節の変わり目、つまり、土用の時期が、土の気です。
こちらの項目で説明しているのように、
春財布の購入時期は「立春だけじゃなく、冬至から」とする向きもあるので、冬至から立春までに買えば、確かに、水の気になる時期もあります。
ですが、立春以降の春に買えば、季節的には、木の気の時期です。
さらに、緑の財布なら「木の気」とか、財布の色によっても、五行が変わったりするので、「春財布は水の気なので、うんぬん」の話は、あまり気にしなくていいように思います。
火毒には木の気で対処できる
五行の「火の気」が過剰になって起こるトラブルを火毒と言いますが、借金は、この火毒になります。
風水では、火の気が過剰になった場合は「木の気を増やす」という基本的な対処方法があります。
その考え方から言うと、火毒の借金がある人は、立春以降、木の気の時期である春に財布を買うのは、逆に、絶好のタイミングだ、という見方もできます。